ムエタイの蹴り

去年の5月から復帰したムエタイ。ちょうど1年近く経った。週2〜3日 年間100回程度の練習を積んで、ようやく蹴りが走り始めた。

ゆったりとしたリズムからしっかり上体を立てて、セットし鞭のようにしならせる。

脱力と瞬間的な力の集中。ここまで来るにはやはり蹴りのセットの時の腕、足のポジション、蹴りの軌道、インパクト時の尻の使い方、全てが一つにならねばならない。

パンチも同様に、突っ込まずに走らせる。

レックさんの「ポー!、ポー!」という掛け声の意味がよくわかるようになってきた。

修正点

モンスターの構えが美しい。右のガードは頬の横にピッタリつき、肘は下を向いている。左のガードはややオープンで(基本は)大きく構えている。

そこからジャブ、ストレート、左フック、アッパーと全てのパンチが無駄なく放たれ、元に位置に戻る。軽いリズムから、スッと打つ。あの上半身の構えを真似することにした。

足幅はブアカーオのようにややナロウにしているが、ワイドでもしっかり蹴り足を引き上げて左のティープが蹴れるようにしたい。

左右の足腰への交互の重心移動、そこから攻撃。そのリズムを身につける。ステップバックでも軸をしっかりキープする。攻撃の1-2、ミドル、ロー共に遠間から攻撃する。

パンチは帝拳式のように、軸を立てる。立てた軸がポイントだ。左右の回し蹴りはしっかり横にステップ。そこから直線で蹴り、インパクトで蹴り足のケツで食い込ませる。

スパー度はまっすぐ入らない。相手の中心を捉え、自分は相手の中心に入らない。入るからカウンターを喰らう。

 

脂肪を減らし、キレ・スピードを上げる。

筋トレで出力を上げる。

シャドーをやりこんでスピードとタイミングを捉える。

芦原空手の型を織り交ぜる。

 

今年はいい形で絞れそうだ。

 

 

 

 

ガードの道は遠し

土曜はスパーリングデイと決めている。ルンピニーの伝説のチャンピオン達。老いたとはいえ、全く弱くない。フェザー級くらいの体格だが、時折り見せる動きは鋭い。それが五十のオッサンにはちょうど良い。若い時はバチバチ、大人はそれなりだ。だいぶ目が慣れて、スパーらしくなったのはgood、しかしビデオでみるとガードが解け、隙だらけ。20年やっても課題はある…。ああ、道遠し。

ガード構えガード

今週は九州遠征の疲れで目眩がして仕方がない。月曜は朝イチで熊本に向かい、山岳地帯を仕事で練り歩いた。帰りは車が山道から崖に落ちそうな上に、ぬかるみでスプラッシュマウンテン。それでも麓に降りた夕方、九州新幹線の車内で何も飲み物を買えない切なさに包まれた想いを、椎名林檎を思い出しながら振り払い、博多に降り立った。中洲のホテルにチェックインしてからは、会社仲間と博多の肴と、かの有名なミドリケンジ先生を生んだ奄美の焼酎をグビグビ飲む。さらに2件目のロック居酒屋で、シーナ&ロケッツの妹のようなママと、どんなにセーターとジーンズ姿で隠しようにも、全く隠しきれない素晴らしい肢体をもつ娘さんに水割りを作ってもらいながら博多の夜を楽しんだ。歩きながらホテルに帰る夜道の風が気持ちいい。ただ、横目に見えるウドン屋さんに堪えきれず、ごぼう天つきの肉うどんを食べてしまった。柔らかいうどんが飲みすぎた胃に優しい。そして再びホテルに向かって歩いたが川辺に見える屋台たち。客引きに兄さんに「ラーメンいかがですか〜」と言われ、「オー!」と答えてしまう私は知命になったばかりだ。これが天命なのだろう。博多の夜に1人で食べるラーメンはやはり美味い。隣にいた大阪弁のキメキメの女子2人が楽しそうに「美味いわ〜」と話しているのがさらに微笑ましい。そして結局ラーメンを平らげたのはいいが、腹が苦しくてたまらず、酔いのため着替える途中にそのままベットに倒れたままで寝てしまい、風邪をひきそうになった。これが疲れで目眩がする顛末だ。ムエタイの話をする前に博多の話が長くなりすぎた。お終い。

グローブ物語

打撃系格闘技をやるにあたり、グローブは必須だ。スパーリングをするには、相手をなる丈傷つけない14〜16オンスの大きいグローブがいい。なんと言ってもWinningが一番だがとても高い。ジムワークでミットやヘビーバッグを叩くならカバンに入るコンパクトなものが好みになる。高いKO率で有名なReyesを昨年7月に買い、これまで使ってきた。

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確かに拳にガツンとくる殴り心地が素晴らしい。だが使い始めて1週間で左のグローブのスポンジを包む布が破れ、スポンジがずれる。しかしそれをいちいち直しながら使い込んできたが、右までおかしくなって辟易した。苦渋の決断だがもういいだろう。ということで最高峰のWinningのパンチグローブを買ってみた。

過去にジムのお古を使ったことがあるが、拳に食いついて殴っても衝撃が包みこむような感覚があった。新品は初めてみたが、見るからに上質な皮からその記憶が蘇る。

やっぱりメイドインジャパンだ。

 



タコと天命

50になり、ふと周りを見回すと爺さん予備軍になっているのが多い。無論、頭がタコ博士に近づいていることもある。16歳からハゲを恐れ、育毛トニックをして早35年。とりあえず50までは保った…。あと10年保つか保たないかは知らないが、とりあえずタコ博士になったら潔く坊主にしてシャイニングウィザードのジイさんを見習うと決めている。天命を知り、受けいれる。これすなわち知命なり。

赤坂の駅

ジムでひたすらタイ人のミットを蹴り、サンドバッグを蹴り、スパーリングで人も蹴り、汗を絞り出す。プロテインとお茶でタンパク質と水分を補給し、真っ白になった身体でシャワーを浴びる。冷水が火照りを覚まし、風邪を引かないように温水で整える。髪はサイドのみ洗う。髪型を整えるのが面倒なのだ。短く刈ったサイドにだけシャンプーし、顔も洗い、身体も洗う。それですっきり且つ髪型もキープできるのだ。変わっているが、効率的なんだ。

ジムを出ると、目の前に韓国料理店が広がる。よくわからない漢字の使い方が面白い店の名前を眺めながら、赤坂の駅に向かう。時折、ラブホから客とその筋の姐様が出てくるが見ない。その向かいには何故か政治家が来そうな料亭がある。「雑多」というのはこういうことだろう。いい街なのかもしれない。